件名:○○案件の進捗状況のお知らせ
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関係者の皆様
○○がフィックスしましたので、お送りします。よろしくお願いいたします。
さすがにこれは極端な例でした。とはいえ、ここまでではないにしても、何をどうしてほうしいのかわからないメールやメッセージが飛び交うことってありますよね。ワタクシでさえ、ピーク時には日に100通以上のメールやメッセージを処理することがあり、それらを読み解く時間がかかってしまうと、必然的に業務効率が下がってしまいます。
「いや、メールよりもFacebookメッセージでやり取りしている」とか、「グループウェアで業務連絡は済ませている」とかって声も聞こえてきそうですが、ツールが何であれ、相手方がいて、予算とスケジュールがある仕事を遂行していく中で、効果的にメッセージを伝えていく文書作成方法を改めて振り返ってみたいと思います。
次にいつ何をしてもらいたいかを、都度確認しなくてはならなかった メール無しで仕事をしていたあの頃
ワタクシが社会に出たてだった10ン年前。取材依頼や場所・用具・スタッフの手配、デザイン作成依頼、などの(アシスタント)業務でお願いする相手は、ほぼ全員が年上の先輩方ばかりでした。その人たちにいろいろとお願いしなくてはならない編集(アシスタント)たるワタクシども。いつまでに何をしてほしいか、面と向かって伝えるのは、それなりに勇気がいることでした。
しかし、それを決めておかないと、結局諸先輩方に迷惑をかけることになり、デスクには怒られ、寝る時間はなくなり...、と、ものすごい負の連鎖が。メール使用頻度もそれほど高くなく、メール送っておしまいというやり方も成り立たなかった時代なので、電話やファックス、対面して、次にいつ何をしてもらうかを確認するというのを、徹底的に仕込まれたものでした。
翻って現在。いつでも何らかの方法で、しかも気軽に連絡が取れる分、事前に確認するという部分が、さらに曖昧になっているように思うときもあります。
で、本題。 愛と勇気の文書作成術「メール、メッセージ編」 その1 人はわかってくれないから、すべて書く!
その1から厭世感たっぷりですが、さまざまな種類のしかも膨大な情報のやり取りが行われている中で、自分のメールやメッセージだけ100%わかってもらえると思うのはおこがましいですよね、自分の胸に手を当てて考えてみてください。 それから人はお願いされたこと以上のことはしてくれないものと諦観してください。「確認してください」という言葉に、「確認してOKだったら返事がほしい」という願いを込めてるだけでは、返事が返ってくることはないとワタクシは思っていますし、実際そんなもんでした。
というわけで、すべて書く! いつまで、何を、どうしてほしいのか、明記するようにします。半面、相手に何かをいつまでに、どうにかしてほしいことがないときに、メッセージを出すのが苦手です。世に言う営業メッセージというか、ちょっとしたコミュニケーションメールってやつです。業務メールにccに入っているMSTさまから、「メールがそっけない」などと、よく言われます。すべて書いている分、余計な情報を入れると、さらにメッセージ本文が長くなってしまいますので...。
愛と勇気の文書作成術「メール、メッセージ編」 その2 タイトルでほぼ半分は伝える
特にメールですね。「Re:」がやたらと長くならないように気を付けています。最近はスマートフォンで業務メールを見る人が多いので、頭の15文字程度でタイトルが切れてしまいます。ということで、こんなタイトルの付け方をするようにしています。
最近は長くお付き合いいただいているお客様が多いので、この限りではありませんが、なるべく簡潔なタイトルで、そのメールで何をしてもらうかを明確にします。
愛と勇気の文書作成術「メール、メッセージ編」 その3 目次代わりの一文を入れる
たとえば3点確認してほしいことがある場合、そのことをメール冒頭で明確にしたうえで、それぞれの具体的な内容を書き連ねます。こんな感じで。
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○○の件で、3点ほどご確認&確定いただきたい点があります。
1)先日提示したデザイン案のご確認状況はいかがでしょう?
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2)リリース日時は確定しましたでしょうか?
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3)お支払いサイトの確認
本文本文...
最初に3点ほどと書いておきながら、5点になってしまうこともあるので...。
愛と勇気の文書作成術「メール、メッセージ編」 その4 送る前に見直し見直し見直し
見直しが3つ並びました。メールであれば、送信先・件名などのヘッダ情報、本文の誤字脱字、添付ファイルの抜け漏れの3点は、見直した方がいいでしょう。SNS的なメッセージの場合も同様ですね。それだけ見ても、まだ誤字脱字が...。誤字脱字があると一遍にそのメッセージの信頼性が下がります。っていうか、その誤字脱字が気になって、本当に伝えたいことが伝わらなくなります。さらに送信先を間違えて御見積書を送ったりしたらと思うと、ぞっとして夏風邪をひいてしまいました。
ということで、確実な業務遂行に役立つ文書作成術でした。そっけないメールを送っているワタクシの申し開きも兼ねて...。
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