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【ディレクター入門】台本を書いてみよう!

Posted by Yuri Shiomi

みなさんこんにちは。
LIVEプロダクション事業部のYRIです。

実は最近、名刺の肩書きが少し変わりまして、ディレクターの前に「チーフ」がつきました。
一応、名刺管理アプリ「Eight」も変更しておこ〜っと思って更新したら、早速、知り合いから「出世した?」との連絡。出世ではなかったんですが、便利で良いですよね。私はこのアプリめっちゃ使ってます。

ちなみに、MONSTER DIVEには、Webディレクターもいるのでちょっとややこしいですが、私は映像ディレクターの方です。

今回は、映像制作には欠かせない、「台本の書き方」について、まとめてみました。

台本といっても多種多様

早速ですが、これを読んでくれているあなたは「何の」台本について知りたいと思っていますか?

まず、これによって大きく違います。
映画やドラマの台本について知りたい!ということだったらごめんなさい。私、そのあたりは経験していないのであまりよくわかりません。情報番組、報道番組、配信番組、イベントなどについて知りたい!ということでしたら、ここから先に進んでください。

Word、PowerPoint、Excel、Googleスライド、どれ使う?

まずはフォーマットを考えましょう。
Word、PowerPoint、Excel、Googleスライド、縦? 横? どれがいいのでしょうか? 以下は、私の私感も込みでの分類です。

Word

テレビ系ディレクターが愛用。基本は縦使い。
ナレーション部分(コメント部分)が広くとられているので、コメントをたくさん書きたい場合に良い。ただし、画面構成などはあまり記載がない。

PowerPoint

イベント系、配信系ディレクターが愛用。
縦横両方あり。
コメントと同時にステージ上での人の動きや画面構成なども記載されていることが多い。
枚数がやたら多くなる。

Excel

分類ムズカシ。縦しか見たことがない。
あまり多くないが、ゲーム系クライアントでちょくちょく見ます。印刷時のページ設定で難航しがち。

Googleスライド

新種。
同時編集できるという利点を活かして、脱オフィスを進めるIT系にチラホラ。基本はPowerPointと同じだが、URLを共有しながら進めるなど、進行方法が違う。常に最新ではあるものの、古いバージョンに戻るのが大変。


何を選ぶかは自由ですが、私の場合は、PowerPoint一択です。

テレビディレクター時代はWordがメインでしたが、今では画面構成やステージでの人の動きを記載するためにも、PowerPointが一番使いやすいです。ちなみに、マニュアルなどは縦で作成することも多いですが、台本となると、メインは横です。ステージと画面構成と、同時進行するものを並行して書けるというのもありますが、台本そのものをモニターに出して、カンペとして見てもらう際にも良いからです!

「さぁ、台本を書いてみよう!」

では、実際に台本を書いてみましょう。

ゲームの配信番組やビジネス系のイベント、映画の宣伝番組など色々な台本を書かせていただくことが多いのですが、例えば、映画の宣伝番組配信の場合はどんな感じになるのでしょうか。

STEP 1

映画配給会社が、どういう番組を作りたいのか、その番組を配信することによってどういう効果を期待しているのか、ヒアリングします。

映画によってターゲットとしている年齢なども違いますし、何を「ウリ」としている映画なのか、それによってキャスティングや企画も変わってくるのでココ、重要なんですが、この時点で方向性が決まってないことも多いです。なので、打ち合わせしながら色んな企画案やキャスティングを出しつつ、方向性を絞っていきます。

STEP 2

目指すべきゴールの共有ができたら、社内でのキャスティング、企画出しです。

ここはもう、出した者勝ち! 年齢も経験も一切、関係ありません。この会議に向けてどれだけ準備して、どれだけ発言できるか、それがめっちゃ!重要です。

ちなみに、キャスティングは非常に難しく、予算、知名度、レア度(※)、実力、あとは企画とのマッチングなどを考え皆で悩むことも多いです。

※レア度とは、テレビでは見れないけど、コアなファンがいるかどうかの指標です。(YRIオリジナル)

STEP 3

さあ! ということで、企画などが固まってきたら台本を書くわけですが、全部が出揃ってから書くということはなく、徐々に仕上げていく感じになります。

なぜなら、台本はみんなの指標だからです。

番組の流れだけではなく、実施するスタジオの情報やキャスティング、スケジュールや準備物なども書かれているので、途中段階でも抜け漏れがないか、意識の齟齬がないか、など確認しながら進めるのが良いのです。

台本を書く際に意識していること

では、どんなことを意識しながら台本を書いているのか? 内容ももちろん重要ですが、私が気をつけているのは「見やすいこと」です。

見やすさのためにやること5選

  1. フォント選びは慎重に
    複数の人が編集する可能性も考えて、わざわざダウンロードしなければならないようなフォントは避けましょう。「メイリオ」が一番無難です。
  2. フォントサイズはほどほどに
    小さすぎる文字はスタッフにも、出演者にも優しくありません。
  3. 色を多用しすぎない
    長い台本になればなるほど、注意をひかせたいところがたくさんあって、色もどんどん増えていくのですが、できるだけシンプルに。赤はここぞ、という時に使います。
  4. 正しい日本語を使うこと
    特にビジネス系は「アホ」だと思われないように、ちゃんとした日本語を心がけます。
  5. 整列&整列
    画面サイズは大きさを揃えて、左揃え、中央揃え、上下に揃える!

中身ももちろん重要なんですが! まず、見る気にならない台本だと、困りますよね。ということで、見やすさにはとことんこだわります。

PowerPointを使った「台本」のサンプル

台本の中身はどうやって書くのか

では、中身はどうやって書くのでしょうか?

MONSTER DIVEでは、若いディレクターに「サマンサの部屋」で構成を考える練習をしてもらっています。「サマンサの部屋」というのは、サマンサさんが社員のみなさんにインタビューをする、という「社内ラジオ」なんですが、その、構成を書いてもらっています。

構成なのでペライチなんですが、インタビュー相手について調べて、何をテーマにするのが面白いか、何を聞くのが面白いか、考えてもらっています。最初は集めた情報をただ、相手に投げかけるような構成になってしまうのですが、ポイントを絞ることを意識してもらうと、「どうしたら伝わりやすいのか」を考える良い練習になっています。

社内ラジオ「サマンサの部屋」の収録風景

台本を書くのは楽しい

先日、とんでもなく長い番組の台本を書きました。
31時間です。
31時間分のコメントを全部書いたわけではなかったのですが、さすがに大変でした。
ページ数も膨大すぎて、書きながら腱鞘炎になるかと思ったくらいです...!でも、楽しかったです。


ご要望あればいつでも書きますので、みなさんどうぞよろしくお願いします!

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