本文へジャンプ

MDテクニカルメンバーが意識しているロケハン時の心構え

Posted by TET

前回のブログではロケハンについての記事を書きましたが、
今回はどのようなことを意識してロケハンを行っているかを具体的に書いていこうと思います。

ロケハンは重要な仕事のひとつで、イベントや番組の成否を左右するといっても過言ではありません。
スタッフアサインや機材構成など実施計画をするために限られた時間の中で漏れなく調査する必要があります。

ロケハン時のチェックポイント

ここからはそれぞれの項目に沿ってチェックするポイントを記載します。

撮影

まずカメラを通して何を見せたいのかを把握します。
そして演出意図や照明に応じてどんなアングルと画角で撮るのかを決め、カメラ配置と使用する機種やレンズを決定します。
複数台カメラの場合は各カメラの役割を決め、ケーブルの配線経路や電源計画を立てます。

その他にも演出に応じて小型のアクションカメラの設置やクレーンカメラなどの特機の使用も検討します。
私のメインとする担当はカメラなので、実際に現場に行ってイメージした撮りたい画や手法を「この機材を使えばこういう画が撮れます!」といった提案をしたりしています。

例として最近当社で導入した機材を交えてご紹介します。

blog_240618_photo01.jpg blog_240618_photo02.jpg

写真の機材は「DJI RS 4 Pro」です。
こちらは当社のメインカメラのひとつであるFX6を乗せて運用が可能です。
音楽番組のように滑らかに動き回るカメラワークや、企業の表彰式などでレッドカーペットからステージに上がる登壇者の表情をブレのない安定した移動ショットで捉えることができるため、定点カメラでは見せることのできない豪華な演出をしたい時におすすめです!

blog_240618_photo03.jpg さらに「DJI Transmission」を組み合わせることで物理的にケーブルが引けない場所でもワイヤレスでカメラの映像を送る事が可能です。 詳しいスペックは割愛しますが、カメラから離れた場所にいる制作スタッフへのモニタリング用途としても使用実績があります。

音声

出演者の人数や演出によって使用するマイクの本数、種類を決定します。
会場で音声を流す場合は、会場のサイズに応じてスピーカーの出力や適切な置き位置を検討します。
会場専属の音響スタッフとの音声信号の受け渡しが発生するケースも多く、会場側で対応可能な範囲や本番当日の役割分担など入念な打ち合わせが必要になります。

音声にまつわるトラブルが発生するとイベント自体が台無しとなってしまうため、混信する恐れのある周波数帯のワイヤレスマイクは使用しないなど現場の環境に応じてプランを設計しています。

照明

現場の照明設備、明るさや色温度、光の入り方を確認します。
屋内か屋外かの違いや美術セットの有無でも照明のプランは大きく変わってきます。
スタジオやイベントホール、ホテルには照明器具を吊り下げて昇降するバトンという装置が付いていることがありますが、バトンの有無は仕込みに大きく影響するためチェックしたいポイントのひとつです。

最近行った現場では天井が高くバトンの設置が無い現場がありましたが、外部パートナーさんにもご協力いただきつつ安全に照明器具の吊り下げを行ないました。
照明器具は万が一にでも落下したら大事になってしまうので、MONSTER DIVEの威信にかけて技術チームを取りまとめる現場では入念な安全管理を行なっております

搬入出の経路、車両関係

エレベーターは使用できるのか? 台車を使用しての搬入はできるのか? など搬入出の経路を確認し、当日と同じ経路を歩いて確認します。
特にエレベーターが使用できない場合はいかに効率的に機材を運搬するかの検討ができるため事前の情報は重要です。

機材の運搬が必要な現場では、機材量に応じて車両の手配や運転も担当します。
また、移動経路や所要時間、交通状況を考慮して現場に向かいます。
そして、意外と忘れてはいけないのは近隣の駐車場の把握です。
会場に駐車できない場合は近くのコインパーキングを探すこともあります。

機材構成図の作成

ロケハンの情報を基に映像や音声システムの機材構成図を作成します。
機材構成図が完成したら終わりではなく、本番前にチーム内でチェックしシステムに抜け漏れがないか確認しています。
想定したプラン通りで進められるのが理想ですが、急な要望やトラブルに対応するため現場で臨機応変に対応する柔軟さも大切です。
当社のテクニカルメンバーは得意領域はそれぞれ異なりますが全員が機材構成図を作成します。

現場が終わった後もそれで満足せず、次回へ向けた改善点を考え機材構成をアップデートしていくのが「よりよいモノづくりをする。」ことに繋がると考えています。

最後に

今回ご紹介したポイントは本番当日を迎えるまでのほんの一部です。
表側を見ると一見華やかな仕事に見えますが、裏側では細かな準備の積み重ねの上に成り立っています。
この記事を通じてMONSTER DIVEのメンバーがどのような心構えで現場に臨んでいるか少しでもお伝えできたなら幸いです。
当社では様々な配信、イベント、撮影の実績がございますのでお気軽にお問い合わせください。

Recent Entries
MD EVENT REPORT
What's Hot?