どうも、コーポレート室のtknrです。
昨日、MONSTER DIVEから新たな事業部の本格始動と、第一弾の取り組みについて、プレスリリースを配信しました。
モーターサイクルメディア『RIDE HI』(ライドハイ)を、Webメディア&雑誌として創刊
「ネモケン」の愛称で知られる元GPライダーで編集者の根本健が手掛ける新メディア
https://www.facebook.com/notes/3339746099449536
新たなモンスターがチームに加わり、また、さらに人材積極採用中ですので、今回のMD-Blogは、改めて、広報や採用企画を担当している小職の自己紹介から始めたいと思います。
ジェネレーションY、ミレニアル世代に育った者の御多分に洩れず、キャリアのスタートは市長でした。
荒野をメガロポリスへと発展させた経歴を引っさげ、その後は中国大陸へ。魏呉蜀すべての世界線で中国統一を果たす偉業を達成。「メビウス1」のコールサインで戦闘機乗りとして小隊を率いて死線をくぐり抜けた後、フットボールにおいてはプレミアリーグ、ブンデスリーガの双方でリーグ戦・カップ戦・欧州チャンピオンズリーグの3冠に2度輝くという名采配で伝説に。合間にローマでカルタゴを蹂躙したり、もちろんファンタジーの世界では数々のクエストをこなし、何度も勇者と讃えられてきました。
しばらく現場から遠ざかっていましたが、この度、指導者として戻ってきました。
ということで、今回は、ゲームの話をします。
タイトルは『Frostpunk』(フロストパンク)です。
舞台は蒸気機関が発達した1886年のイギリス。
巨大な蒸気ジェネレーターやオートマトンと呼ばれるロボットが登場する、スチームパンクの世界です。
地球は急激な寒冷化に見舞われ、すべてが雪と氷に閉ざされた氷河期に。人々はわずかな資源に頼って、辛うじて生き抜く方法を模索しています。
RTS(リアルタイムストラテジー)の分類ですが、ポーズ(一時停止)を多用しながら進めていくので、いわゆる経営シミュレーションと呼んでよいでしょう。
プレイヤーは、市民たちに仕事を指示して、この困難な状況をマネジメントしていきます。
使えるリソースは、蒸気ジェネレーターで街を温めるための石炭、建築するための木材や鉄、そして飢えを凌ぐための食料。いつ、どのリソースを、どれだけ収集し、いつ、どのような建築をし、いかにして街を維持・発展させていくのかを考えるゲームです。
ストーリーの進行に伴って、気象のみならず人為的なアクシデントも多発します。
扱うのが市民=人間ですので、彼らは怪我や病気に陥ることもままあります。そう、市民にはひとりひとりに名前が与えられており、家族もいます。「経営ゲーム? あー、『シムシティ』みたいなもんでしょ」というノリでプレイしたら、人々がバタバタと死に至り、絶望し、解任要求をされるという事態に、きっと心が傷んで、プレイヤーの日常生活に影響が生じるでしょう。それくらい、僕がこれまでプレイしたなかでもっともどエムな資質が求められるゲームでした。
そんなサバイバルゲーム。PS4版もありますがSteam版のほうが有名で、日本語での攻略情報は少ないため、ググってredditにTipsを求めましょう。さらに"Steamあるある"ですが、ゲームが進行不能になるレベルのクリティカルなバグも残存しています。それでも! そんななかでも!! なんとしても生き延びたい!!! と試行錯誤。結局、メインストーリーはエクストリーム(最高難度)、サブストーリーもハード(高難度)までやり尽くしましたので、偉そうに、コツをご紹介します。
生きるために必要な食料や石炭を得ることからゲームが始まります。
世界には各所にわずかながら資源が点在しています。また、「炭鉱」や「温室」を建設して、資源を作り出すことも可能です。
しかし、すべてを同時に得ることは出来ません。なぜなら労働力=人口に限りがあるからです。
お腹が空いたからといって食料ばかり調達していては、明日、石炭が尽きて全員倒れます。「何日後にこの建物を建てよう」と決めたら、使える労働力から逆算して、脳内でロードマップを敷いて仕事を割り当てるべきです。目の前の課題や遠すぎる理想に囚われていては、いつまでも極寒のキャンプ暮らしから抜け出せません。
とにかくこのゲームは「何をいつやるか」の判断に尽きます。そこで重要な判断基準は、「何をやるか」ではなく「何をやらないか」。
例えば、労働力が余っているからと言って、不必要に木材などの資源を集めないこと。資源を集積するためには「資源倉庫」の建造が必要です。この資源倉庫を建造するコストが、意外とかかります。もちろん将来的に木材が多く必要になることが見通せていれば伐採するべきですが、目的もなく「何となく不安だから」と手を動かすことは、無駄な資源の浪費、そして病気や怪我のリスクにつながるということを認識するべきです。すべての行動に意味を持たせましょう。
しかしながら、そもそも、手が余っているという時点で、出だしからマネジメントを失敗しているので、そのゲームはリスタートしましょう。極限の生活において暇など無いはずなのです。
Deciding What Not To Do Is As Important As Deciding What To Do.
何をしないかを決めることは、何をするかを決めるのと同じくらい重要だ。
Steve Jobs / via Lifehacker
労働力には「労働者」「エンジニア」「子ども」の3つのタイプが存在します。
労働者は石炭の収集を含めて多くの作業が担当できますが、医療や研究などはエンジニアにしか出来ません。
エンジニアに石炭の収集を指示することも可能です。これは悪手です。
なぜなら、もとから数が少ないエンジニアが、石炭収集によってもしも病気・怪我を負った場合、このゲームにおいて最も重要な「研究開発」のスピードが下がります。後述しますが、これは致命的です。また、エンジニアは医療も担当しますが、看護する側がいなくなってしまったら、負のスパイラルに陥ります。
ゲーム序盤、Day 1においては、さながらベンチャー企業の創業期のように、職種を問わず、全員で経営資源をかき集めましょう。しかしその後はエンジニアには研究・医療の仕事だけを割り当てるべきです。得意なことだけをやってもらうことが、結果、全体の利益に繋がります。
また、子どもの扱いについては、微妙です。ゲームモードに依存します。
個人的には、ノーマルであれば子どもはエンジニア補助につけて、研究開発のスピードを少しでも向上させます。ハード以上においては、もっぱら温室で食料を育ててもらいます。選択肢としては子どもを炭鉱に送ることも可能ですが、推奨できません。倫理観はさておき、業務効率が悪いのです。
仕事をするとき、同じくらいのエネルギーを注いでいるはずなのに、妙によろこんでもらえるときと、あんまりよろこんでもらえないときがあるんですよ。自分たちとしては、かけている手間も苦労も同じくらいなのに。同じ100の苦労をしたときでも、なぜかこっちの仕事のお客さんは100よろこんで、こっちの仕事のお客さんは500よろこんだ、みたいなことが起こるんです。
(中略)
つまり、自分たちがすごく苦労したと思ってないのに、妙に評価してもらえるときというのは、放っておいても、どんどんいい結果が出て、いい循環になって、どんどん力が出ていく状態。それが自分たちに向いている得意なこと。そうじゃないことは向いてないことだ、というふうに、わたしはだいたい判断していますね。
「岩田さん」ほぼ日刊イトイ新聞より
スタート当初は、みんな都市から着の身着のまま逃げ出してきた状態のため、現代では当たり前の技術を持ち合わせていません。
そこで、研究開発の場となる「ワークショップ」を建造して、エンジニアを勤務させると、様々なテクノロジの研究開発が可能になります。というか、このゲームは研究開発しないと、いつまでも地べたを這いつくばって石炭を拾い続けることになるので、必須です。
炭鉱、温室、伐採所などの資源収集につながるものから、救護所を効率化させるテクノロジ、住居を掘っ建てキャンプからきちんとした住宅にアップグレードする手段など、プレイするストーリーにもよりますが、たくさんの選択肢(テクノロジツリー)のなかからプレイヤーが選んで習得していきます。
この研究開発の取捨・手順・スピードが、特にハード以降においては、即、生死に直結します。
このゲームは氷河期が舞台と記しましたが、寒いと言ってもマイナス20度からマイナス100度以上まで気温は上下します。まだ住宅を建てなくてもキャンプで十分温かいし...、などと経過を見ていると、気がつけば「室内でも死ぬほど寒い」状況に陥ります。
困難なシーンに直面してから研究開発していては、遅いのです。
どのようなテクノロジが必要になるのか、常に先んじてリソースを投入し続けることが重要です。前述のように、そのためには「健康な」エンジニアを多く確保する必要があります。そう、エンジニアには健康で意欲的でいてもらうことが、キャプテンたるプレイヤーの最重要課題だったりします。飢えた市民を見るのは辛いですが、実はちょっとくらいの空腹ならしばらく持ちます。その間に状況を抜本的に解決するテクノロジを手に入れましょう。
成長には準備が必要である。いつ機会が訪れるかは予測できない。準備しておかなければならない。準備ができていなければ、機会は去り、他所へ行く。
「マネジメント」P.F.ドラッカー(上田惇生訳)より
僕の愛読誌「電ファミニコゲーマー」編集長のTAITAIさんが「4Gamer」時代に手掛けた名企画に、『ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!』という対談があります。趣旨は題名が示すとおりで、面白かったのですが、僕は逆にビジネスをする人はもっとゲームをやるべきだなと常々感じています。文中に差し込んだビジネス書にしても、少し前に話題になった『WHO YOU ARE』(ベン・ホロウィッツ著)にしても、面白かったですが、そういった書籍のほとんどが"例え話"をもとにした構成です。愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ、と言われますが、現代においては史実だけでなくシミュレーションで得られる思考経験も糧になるのではないでしょうか。とはいえ、起業家の経験は無い立場ですので、まああくまでイメージです。
以上、ゲームのなかでの俺SUGEEをお届けしました。
冒頭にご紹介したようにMD第一弾のメディアはモーターサイクルですが、チームとしては、アウトドアなメンバーだけでなく、インドア大好きっ子もたくさんいる、そんな会社です。以下の職種で急募しておりますので、歴戦の猛者、非凡な賢者、最強のモンスターを目指したいという方、どうぞエントリーをお待ちしています!
さて、ここで終わると、『Frostpunk』攻略法を読みにGoogleからたどり着いた人が「?」となりそうなので、本当にTipsを書いておきます!
なお、DLC(追加ダウンロードコンテンツ)のストーリーでは、全く別のゲーム要素が追加されており、
今回挙げたTipsがほとんど役に立ちません。
そちらの説明はまた機会があれば...。
"Frostpunk" Developer: 11 bit studios http://www.Frostpunkgame.com/
Images via IGDB.COM Press kit
Logo data via GAMEPEDIA - Official Frostpunk Wiki